コード進行に依存しない作曲/DTM

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先日、大阪のチーズナンショップ*1にて、僕が所属していた大学DTMサークルの現部長と色々話をしたのだが、その時にモードの話がでてきた。

 

彼曰く、「自分の作曲に限界を感じていた時に、モードという手法を知って、(技術的/精神的に)作曲をするのが楽になった」という。

 

これは僕もまったく同じ経験をしていて、コード進行で曲の展開を付けるという概念がどうしても呑み込めず、作曲がつらくなっていた時にモードを知って、作曲に対する精神的ハードルが下がったことを覚えている。

 

一般的な作曲の教科書では、「メロディ」「コード進行」「構成(Aメロ,Bメロ,サビ)」……というふうに作り方が書かれているが、モードの音楽にはそれらがない。

かなり雑に言えば、「適当なコードの上で」「適当なスケールを置いて行く」だけで作曲していけるのがモードの特徴である。

 

これはテクノやクラブミュージックといった電子音楽にも当てはまるもので、これらの音楽も1~4種類ほどのコードの上でフレーズを作っていく。コード進行による展開はなく、音の抜き差しやエフェクトで展開を作っていく。

 

僕の主観だが、この手の「コード進行に頼らない音楽」の作り方を初心者向けに解説している教本は見たことがないように思う。

僕が依然読んだダンスミュージックの教本にも、作曲の基礎として、コード進行を用いた作曲の方法が書かれていた。

ポップミュージックのようにめぐるましいコード展開のない音楽に対して、コード進行で音楽を教えるのは、適切なのだろうか?

もちろんポップミュージック的なコード進行や、メロディの知識は持っておいて損はない、持っておくべきである。

しかし、その知識だけでは、「コード進行に頼らない音楽」を作ることができない。

コード作曲に対するモード作曲の知識を、初心者が知る場があってもいいんじゃないか。

 

なにもドリアンスケールを覚えるとか、モードジャズを学ぶとか、そういうことではない。

音楽を作る方法はいっぱいあるということを知っておいてもいいと思うのだ。

 

 

*1: インドカレー

ハレルヤ☆エッサイムの歌詞からヒップホップを感じる

アニメ「ガヴリールドロップアウト」のED曲、

ハレルヤ☆エッサイム」を、ここのところ毎日聴いている。曲自体も好きなのだけれど、1番気に入っているのは歌詞である。

 

この曲の歌詞は、ヒップホップの一要素である「自己肯定感」とリンクするところがあるように思う。

特にCメロのこの部分、

 

駄目な私も 駄目なあなたも 好きになれたら

 

どんなときも 私は私だし あなたはあなたでいい

 

ヒップホップにおける自己肯定感そのものではないか。

 

自己の長所、短所を認めて、ありのままの自分を愛し、短所を強さに変えていけるのがヒップホップという文化の特徴である。

 

自分が自分であることを誇る

(ラストエンペラー / K Dub Shine)

 

ただの善人にゃなりたくもねぇ
今の自分をどんだけ好けるか

バグっちまった人生 ひん曲がった根性

(Think Good / OMSB)

 

日本のヒップホップ黎明期から歌われ続けている、「弱い自分を受け入れる」「ありのままの自分を誇る」というメッセージを、ハレルヤ☆エッサイムは、ヒップホップとは真逆に位置するであろうアニメ文化に持ち込んでいる。

 

また、自己肯定感の話からはそれるが、

サビ部分の、

 

好きなことだけして 生きていくと決めたの

 

この、好きなことだけをやる、というのは、ラッパー・KOHHの主張するそれではないだろうか。

 

やりたいことやるだけ 友達とかみんなで
人生が終わるまで やりたいことやるだけ

(やるだけ / KOHH feat.Dutch Montana)

 

歌詞についてはおそらく偶然に過ぎないだろうが、駄目な天使と駄目な悪魔たちの生き方は、間違いなくヒップホップだなぁ、と思いながらガヴリールドロップアウトのコミックスを読んでいた。

平沢唯です。

平沢唯です。

 

仕事の帰り道、あずに、梓ちゃん、と、ばったり会いました。ツインテールがなくなってたから、ほんとに梓ちゃん?ってきいたら、「就活中なんですっ」って。
そっかぁ。もうそんな時期なんだ。


わたしは、挨拶だけで済ませようとしたけど、梓ちゃんがどうしてもっていうから、いっしょにごはんを食べました。
ぜんぜん連絡もないから、心配してましたって、怒られちゃった。
ごめんね、避けてたから。って、いったらもっと怒るよね。


あずにゃんは、大学でも軽音部にはいってて、友達とガールズバンドを組んでるみたいです。純ちゃんも、いるんだって。
就活はしてるけど、やっぱりバンドをやりたいっていうのもあって、いろいろ、ライブとか、オーディションとか、がんばってるみたい。
ふつうに仕事したほうがいいよっていったら、「唯先輩、ほんとにどうしちゃったんですかっ」って。また、おこられちゃって。でも、あずにゃんの顔、さみしそうだった。

 

おうちに帰って、クローゼットをあけました。着てない服といっしょに、ギー太が、置いてありました。ほこりでベトベトで、弦もぜんぶさびてて、汚かった。
HTTではじめてやった曲、なんだっけ。ふわふわタイムを弾きました。もう何年もさわってないのに、まだ、おぼえてた。


文化祭のライブ、楽しかったなって、そしたら、軽音部のこと、澪ちゃん、りっちゃん、ムギちゃん、あずにゃん、さわこせんせい、いろいろ、思いだして。よくわからなくなって、ぐしゃぐしゃになって、気がついたら、ベッドのうえで、うつぶせになって、ないていました

 

梓ちゃんに、ライブのチケット、もらったんです。いきたくなかったけど、やっぱり、いきたい。

日曜の、夜かぁ。月曜、有給とろう。

インターネットと音楽の思い出

ネットレーベル全盛の頃とか、ちょっと前のインターネットについて思い出すことがあったので、ここに書く。

 

僕が音楽に触れ始めたのはインターネットがきっかけだった。

高校1年ぐらいの頃、ニコニコ動画で偶然目にした雑音部の動画が最初だった気がする。

【ざつおん!】「Cagayake! GIRLS (クリオネ remix)」【けいおん!】 by competor 音楽/動画 - ニコニコ動画

 

テレビやラジオで流れる音楽とは全く別のもので、意味がわからなかった。しかし、不思議と自然に聴くことが出来た。

それから雑音部のメンバーであったこんぺいとうPや、アングラアニソンRemixタグの楽曲を漁っていった。

【初音ミク裏アニメ】不在の森 by competor - ニコニコ動画

[1236-2509] PPS / もってけ!セーラーふく 【死人on the floor mix】 by P1941Kai 音楽/動画 - ニコニコ動画

 

この頃、ゆめにっき等のコンテンツにもハマっていたので、そういう時期だったのだと思う。

アニソンのリミックスを聴いていて出会ったのがGo-qualia氏の音源だった。氏が参加していた分解系やつかさレコーズから、ネットレーベルという文化を知った。

寝・逃・げでクリックハウス! by 59alia 音楽/動画 - ニコニコ動画

Girl of Synesthesea/Chapter1 | Bunkai-Kei records

 

ネットレーベルの中でも、つかさレコーズ、のぶえレコーズといった、アニメキャラをフィーチャーしたレーベルは何度も聴いていた。楽曲もさることながら、1つのキャラクターがインターネットという場で分解され、再構築される光景が興味深く、好きだった。「分解・再構築」という概念は分解系や、同時期に活動していた現代アート集団のカオスラウンジにも見ることができた。既存の文化を再構築する、という行為が、当時の僕が音楽、そしてインターネットに触れて感じていた面白さだった。

(柊)つかさRecords

Novier RecordsNOBU-06

 

その後、マルチネ、アルテマ、セラミックといった大御所のレーベル、つくしレコーズや赤身レコーズ、たかしくんなどの何でもあり系レーベルを辿っていった。

Calla Soiled氏のLostは今でも聴いている。TedとFuture DanielのリミックスからClarkとWarpを知ることになった。

[ALTM-017] | RELEASE | ALTEMA Records

 

たかしくんレコーズのhanazawa epも名盤である。シューゲイザーが好きになったのはこれのせいだと思う。

Tatuki Seksu - プリコグ - YouTube

 

当時は精力的な活動を行っていたネットレーベルであるが、現在ではそこまで表に出ることはなくなったように思う。上で書いたレーベルも、ほとんどが更新されていないか、サイトごと消えてしまっている。

インターネットで音楽を配信する行為が一般的になったことや、bandcampなどのサービスが広まったことで、ネットレーベルの目新しさや役割というものが薄れてしまったのか。

あの頃の、音楽がネットレーベルによって分解、再構築されていた頃の空気を思い出して寂しくなった。

 

去年、OUT OF DOTSに行きましたが、あの場所には空気が残っていた。

またやらないかな。