インターネットと音楽の思い出
ネットレーベル全盛の頃とか、ちょっと前のインターネットについて思い出すことがあったので、ここに書く。
僕が音楽に触れ始めたのはインターネットがきっかけだった。
高校1年ぐらいの頃、ニコニコ動画で偶然目にした雑音部の動画が最初だった気がする。
【ざつおん!】「Cagayake! GIRLS (クリオネ remix)」【けいおん!】 by competor 音楽/動画 - ニコニコ動画
テレビやラジオで流れる音楽とは全く別のもので、意味がわからなかった。しかし、不思議と自然に聴くことが出来た。
それから雑音部のメンバーであったこんぺいとうPや、アングラアニソンRemixタグの楽曲を漁っていった。
【初音ミク裏アニメ】不在の森 by competor - ニコニコ動画
[1236-2509] PPS / もってけ!セーラーふく 【死人on the floor mix】 by P1941Kai 音楽/動画 - ニコニコ動画
この頃、ゆめにっき等のコンテンツにもハマっていたので、そういう時期だったのだと思う。
アニソンのリミックスを聴いていて出会ったのがGo-qualia氏の音源だった。氏が参加していた分解系やつかさレコーズから、ネットレーベルという文化を知った。
寝・逃・げでクリックハウス! by 59alia 音楽/動画 - ニコニコ動画
Girl of Synesthesea/Chapter1 | Bunkai-Kei records
ネットレーベルの中でも、つかさレコーズ、のぶえレコーズといった、アニメキャラをフィーチャーしたレーベルは何度も聴いていた。楽曲もさることながら、1つのキャラクターがインターネットという場で分解され、再構築される光景が興味深く、好きだった。「分解・再構築」という概念は分解系や、同時期に活動していた現代アート集団のカオスラウンジにも見ることができた。既存の文化を再構築する、という行為が、当時の僕が音楽、そしてインターネットに触れて感じていた面白さだった。
その後、マルチネ、アルテマ、セラミックといった大御所のレーベル、つくしレコーズや赤身レコーズ、たかしくんなどの何でもあり系レーベルを辿っていった。
Calla Soiled氏のLostは今でも聴いている。TedとFuture DanielのリミックスからClarkとWarpを知ることになった。
[ALTM-017] | RELEASE | ALTEMA Records
たかしくんレコーズのhanazawa epも名盤である。シューゲイザーが好きになったのはこれのせいだと思う。
Tatuki Seksu - プリコグ - YouTube
当時は精力的な活動を行っていたネットレーベルであるが、現在ではそこまで表に出ることはなくなったように思う。上で書いたレーベルも、ほとんどが更新されていないか、サイトごと消えてしまっている。
インターネットで音楽を配信する行為が一般的になったことや、bandcampなどのサービスが広まったことで、ネットレーベルの目新しさや役割というものが薄れてしまったのか。
あの頃の、音楽がネットレーベルによって分解、再構築されていた頃の空気を思い出して寂しくなった。
去年、OUT OF DOTSに行きましたが、あの場所には空気が残っていた。
またやらないかな。